D2 – 4. 店頭販売の種類

ワインの販売は通常、小売業と接客業の2つの分野に大別される。

1つの方法がうまくいかなかった場合のリスクを分散するために、生産者は複数の方法を組み合わせることが望ましい。

1. Selling Directly to Retailers:小売店への直接販売

メリット・中間コスト、マージンがかからないので、利益を最大化できる
・ブランドイメージをコントロールすることができる
デメリット・運営業務の負担が増える(輸送、配送、輸入税の支払い、各国に合わせたラベルの適法化)
・ワインを輸送する際の、紛失・破損に対する経済的損失リスクを 抱える
・市場の小売店を開拓し、消費者の嗜好や法律を理解する必要がある
Selling Directly to Retailersのメリット・デメリット

これらのデメリットは、代理店を利用することで解決することができるが、当然コストが発生するため利益は減少する。

2. Appoint a Distributor:販売代理店の任命

Distributorの業務範囲は様々で、業者によって以下のような違いがある。

  • 活動拠点(生産者と同じ国/海外)
  • 在庫の保有(在庫を保有している/していない)
  • 独占的、または優先的な輸入・販売の権利

また、業務範囲によって「輸入業者」「代理店」「卸売業者」のように、呼称も様々である。

メリット・運営業務を軽減することができる
・市場に対する知識、コネクションを利用することができる
・適切な販売店を見つけてもらえる
・マーケティングを任せられる
・輸送におけるリスクを軽減することができる
デメリット・マージン、手数料が発生する
・適切なDistributorsを見つけることに時間・労力がかかる
・売り方、マーケティング(ブランディング)をコントローすることができない
Distributorsのメリット・デメリット

3. Establish a Joint Venture:ジョイントベンチャーの設立

ワイン業界では、中間マージンを削減するために、サプライチェーンのさまざまな段階の企業間でジョイント・ベンチャーが設立されている。

メリット・中間コストがなくなることで、収益が向上する
・(特に小規模生産者は)投資によって資金が潤沢になることで、ワインの魅力が増す可能性がある
デメリット・慎重かつ明確なパートナー選定に時間と労力が必要
・パートナー企業間で、責任と義務の明文化が必要
・代理店契約に比べて、うまくいかなかった場合の契約切替が困難
Joint Ventureのメリット・デメリット

4. Use a Broker:ブローカーの利用

Brokerは、売り手・買い手どちらの当事者も代表しない独立した仲介者。実際の取引は行わずに「取引を実現する」ことが役割である。(Distributorsは生産者から報酬を得て、ワインの販売を行っている)

メリット・特定市場に関する、専門的で深い知識を保有している
・Distributorsより手数料が低い
・高級ワインの取引において重要な役割を果たしている(Bordeauxでは、ブローカーがCourtier gorumet:ワイン鑑定士として法的な地位を持ち、シャトーとネゴシアンの間を取り持つ重要な役割を担っている)
デメリット
Joint Ventureのメリット・デメリット

5. Selling Directly to Customers:消費者への直接販売

最近では、消費者へ直接ワインを販売する生産者が増えている。

小売店への直接販売と同様に、利益が最大化し販売をコントロールすることができる一方で、業務負荷の増大が問題となる。

1. Cellar Door Sales

Cellar Door Salesは、EstatesやWineryを訪問した消費者に、直接ワインを販売する方法。

メリット消費者と直接関わることができるため、以下のようなメリットが見込める
・ブランドの認知、ロイヤリティが向上する(LTVが増大し、リピート売上につながる)
・口コミによる無料のマーケティング
・新製品開発時に、直接フィードバックによる市場調査を行うことができる
デメリット・セラードアの場所、運営費などのコスト
Cellar Door Salesのメリット・デメリット

2. Events

テイスティング・フェアや、ワイン&フード・フェスティバルへ出店することで、直接消費者と接する方法。

メリット・より多くの幅広い層にアプローチすることができる
デメリット・コストと時間(出店費用、旅費、運営費)
・他の生産者との競争
Eventsのメリット・デメリット

3. Wine Clubs

独自の会員クラブを持つことで、会員に対して優先的にワインの案内・販売を行う方法。

メリット基本的にCellar Doorと同じ
デメリット・コストと時間(メルマガなどのマーケティング、ワインの発送)
・輸送に伴うワインの紛失、破損リスク
・法規制による制約(アメリカでは、生産者の直接販売が禁止されている州もある)
Wine Clubsのメリット・デメリット

4. Online

インターネットを通して、消費者へ直接販売する方法。

メリット基本的にCellar Doorと同じ
デメリット・Webサイトの制作、維持コスト(他の生産者のWebサイトとの差別化)
Wine Clubsのメリット・デメリット

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です